2018年02月03日

関東周辺をぐるりと散策・東京の冬景色


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1月中旬以降、冬の寒さが底なし状態となり、どんよりとした空気が灰色の空に広がっていた。そのうえ、我がマンションの修復工事中で建物全体がすっぽりネットで覆われなお暗い。これじゃ気分も上がらないと呟きの日々。そんなある日、大阪の友人から一通の案内状が届いた。イタリア文化会館で開催される「知恵と芸術の女神アテナ・オリーブ・アートレベル展」へ参加してるので、のぞいて見てください。」と。短歌に卓越した感性の持ち主である彼女とは20代からのお付き合い。ちと寒いけど行ってみよう〜と地下鉄で九段下駅へ。会場は北の丸公園の近くだった。

靖国神社の鳥居を見つめながら牛が淵のお堀端を10分ほど歩くと、イタリア文化会館に着いた。会場内中央にイタリアワインがびっしり並んでいる。さすがワイン王国!と感じ入りながら、びっしり並んだ作品の数々を観て回る。「おお、見つけた!彼女の短歌」。詠めばさすがにうまいと感嘆しきり。
   「握られし 指より温かみ 伝わりて 孫の受け継ぐ 命確かむ」
友人の短歌の歴史はいつごろか?多分、長年にわたるご主人の介護を始められたころかもしれない。なぜなら労を惜しまず尽くされていたから、愛と祈りのつぶやきは内部の大きな輝きとなっていたにちがいない。ご主人が他界された後も、創作意欲は遠のくことなく続いている。友人の信念と優しさに頭の下がる思い。

帰路、田安門(たやすもん)をくぐり、北の丸公園を散策。冬風景の中に咲く椿や水仙の春の色と香りにほっとする。千代田区北の丸公園内にある田安門は、唯一残存している江戸城の建築物で、昭和36年に「旧江戸城田安門」として国の重要文化財に指定されている。

1月中旬、東京文化村でシネマ「マノロ・ブラニク」を観た。世界中の女性を夢中にさせる「魔法の靴」を創作するマノロ・ブラニクの魅力と、華麗なる手仕事に迫るフアッション・ドキュメンタリーだった。ユーモアいっぱい、チャーミングな素顔、パーフェクトシューズを生みだす一風変わった思考プロセスに、天才マノロ・ブラニクの魅力の秘密が隠されていた。確かに、靴はフアッションのなかでは一番底辺で地球と接している。華やかな靴にすべての引力を集中させステップすれば、宇宙への跳躍が始まるのかもしれない。が、今の私は、履きよさ重視。まあ、今一度、華やかな靴を履いたつもりで軽やかにステップ、ステップしょう・・・

1月下旬、千葉の友人と上野公園でランチを楽しんだ後、東京都美術館で「ブリュゲル展へ」を鑑賞。16世紀を代表する画家ピーテル・ブリューゲル1世に始まり、150年にわたって画家を生み出したブリューゲル一族の風景、風俗、静物など絵画100点により構成されていた。ピーテル・ブリューゲルはルネサンス後期の代表的な油彩画家で、日常的な農村の風景と農民の姿を、優しいまなざしでキャンバスに描き、「農民ブリューゲル」とも呼ばれた。

実は昨年、24年ぶりに開催された ブリューゲル「バベルの塔」展を鑑賞していた。日時計がたち、今の時を生きる者には、大迫力のブリューゲル「バベルの塔」は、奇想天外な物語に思えたが、強大なパネルに驚きつつ、空想の迫力に圧倒された。とても興味ある塔だったので、少し調べてみた。旧約聖書「創世記」の11章の抜粋によると・・・
     
       「旧約聖書・バべルの塔物語」 
 世界中は同じ言葉を使って、同じように話していた。(ひとびとは)「さあ、天まで届く塔のある町を建て、有名になろう。と言った。」主はこの町を見て、「彼らは一つの民で、皆一つの言葉で話しているから、このようなことをし始めたのだ。」  (中略)「ただちに彼らの言葉を混乱させ、お互いの言葉が聞き分けられぬようにしてしまおう」と、主は彼らをそこから全地域に分散したので、彼らはこの町の建設をやめた。」と、あった。

白い風景が広がる日々、吉野厳三郎作の「君たちはどう生きるか」を読書。主人公のコぺル君は、「すべての人がお互いに良い友達であるような、そういいう世の中が来なければいけない。そして、それに役立つような人間になりたい」と考える。名著は、貧困、いじめ、勇気、学問などのテーマに、我々はどう向き合うべきか?どう生きるか?と、人間としてあるべき姿を問うていた。

1月22日、大雪が降った。東京では5pの積雪でも大騒ぎとなるが、20pも積もったのだからこれは大変と、街角の小さな.雪だるまを見やりながらため息をつく。が、2月初め、又、雪日となった。今回は積もることなくうっすらの雪化粧。京都の友人から、東京の雪景色はいかが?と聞かれたので、近くにある西郷山公園に散策に出かけた。

公園名の由来は、この土地は旧西郷邸(西郷隆盛の弟で明治期の政治家・軍人であった西郷従道(じゅうどう)の敷地で、公園は台地の斜面を利用してつくられたことから、いつしか人々はこの一帯を「西郷山」と呼ぶようになった。公園内には、ゆるやかな坂道の園路や展望台が設けられ、冬のよく晴れた日には遠くの富士山も望める。坂を下ると、菅刈公(すげかり)公園があり、その一角に、かつての所有者・西郷従道に関する資料の展示館や庭園がある。

明治7年、西郷従道はこの土地を購入し、美しい洋館や書院(和室)を建て、和洋折衷の庭園を造った。「東都一の名園」とも言われた庭園と邸宅には、明治天皇も訪れられ、華やかな社交の舞台となっていた。平成9年、目黒区の調査で、貴重な石組みなどの遺構がうずもれているのがわかり、平成13年、歴史と自然を伝える菅刈復原庭園として開園された。

梅が咲きほころぶ庭園内を歩き、かって存在していた西郷家の和館で資料を見る。過ぎ去ってしまった年の暦のように江戸、明治時代が放置されることなく、公園として多くの人に愛されている西郷家の面影。今、テレビで「西郷どん」を楽しんでいる私には興味深い訪問となった。

      富士に春雪降る
   春雪に木も家も真っ白
   新芽も大地に閉じ込められ
   小鳥が寒そうに飛び交う
   雪で垂れ下がった木も重そうに
   日が高くなるのを待っている

   やがて溶け出す軽い雪
   私は思わず安堵の小声をもらす
   遠回りしながら温泉に向かう
   音なしの湯は身と心をほぐし
   湯煙の向こうの白い富士眺める
   昨日の富士はくっきり美しく
   絵はがきと同じ姿であった

   幼時に描いた空色クレヨンの空
   懐かしい色合いに郷愁を感じ
   透明の湯船で眺めた
   雪の岩風呂に冷身を沈め
   眺める景色は数本の赤松
   沈黙に覆われた松ぽっくり
   数を目で追う枝先に微風が流れる

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千代田区・北の丸公園
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安田門
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楼門
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牛が淵
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「知恵と芸術の女神アテナ・オリーブ・アートレベル展
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北の丸公園内で
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椿
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上野公園内で
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東京都美術館前で
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「ブリュゲル展」の農民の踊りに私も入る
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「バベルの塔」
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シネマ・「マノロ・ブラニク」
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菅刈公園・西郷家の旧敷地
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西郷家の和館
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西郷従道
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洋館の跡地
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発掘物
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西郷家の書物
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庭園内
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カンザクラ
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2018年01月07日

関東周辺をぐるり散策・明治神宮〜小田原城


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明るい新年を迎えた元旦、早速、明治神宮へ初詣。明治神宮のシンボルともいえる大きな鳥居をくぐり、清々しい空気が満ちる神楽殿前へと向かった。明治神宮は明治天皇と昭憲皇太后を祭神とする神社で、神楽殿では厳かな神楽が奉納される。多くの参拝客は、家内安全、身体安全祈願、厄祓い、合格祈願など、もろもろの願いを携え訪れる。

明治神宮の由来は、明治45年7月30日に明治天皇さま、大正3年4月11日に昭憲皇太后さまが崩御になり、御神霊をおまつりしたいとの国民の熱意により、大正9年11月1日両御祭神と特に縁の深い代々木の地に御鎮座となり、明治神宮が創建された。

先人たちのおかげで大都心の真ん中に緑が生い茂る永遠の杜、かっては荒れ地のような畑の景観が続いていた所に、大正4年から「永遠の森」の壮大な造営工事が始まり神社が造られた。そこには先人たちの祈りと、想いに応えようとする人々の未来への希望が積み重ねられている。
参道わきに酒樽やブルゴーニュからワインが奉納されているが、これは明治天皇が日本酒やワインに造詣が深く、「よきをとり あしきをすてて 外国に おとらぬ国と なすよしもがな」という歌を詠んでおられるように洋食を召し上がり、ぶどう酒を好まれた由縁から。

明治神宮は2020年に100周年を迎えるが、今年は明治維新150年になる。神宮の入口に明治天皇御製、「をりにふれたる」が詠まれている。  
「いにしへの 御代の教えにもとづきて ひらけゆく世に たたむとぞ思ふ」

正月の二日目は地元の氷川神社にお詣りし、三日目、小田原城へ向かった。各停電車に揺られながら東海道の穏やかな風に吹かれなが車窓風景を眺めていると、突如、冠雪の富士山がクローズアップ。これはラッキー!と胸が高鳴る。小田原は箱根駅伝の中継地で、1月3日は復路として芦ノ湖〜小田原(20.8km)の山下りのランナーが次なる仲間に夢をたくす地でもある。熱い風を感じながら小田原駅に降り立ち小田原城此公園へと向かった。穏やかな日和ながら風はやや冷たく、梅の花のふくらみは今一つだが一輪、一輪に陽が射す光景に春のほころびを感じつつ・・・

お堀端にかかる赤い「まなび橋」からカモメを眺め、ほっとするひと時に暖かな風土を再確認する。そう、この地には暖かい風が流れてくるのだろうか?「馬出(うまだし)門土橋」を渡り公園内へ。「馬出門」は馬の出口門で、土塀で周囲が囲まれている。銅門(あかかねもん)の二階に登り格子戸から城の天守閣を見つめた。二年前、修復工事が終わり、真っ白で優雅な天守閣が再現した。かって失われた栄華が未来へとつながるような風格があった。

小田原城は、15世紀半ごろに大森氏が築いた城で、北条早雲に始まり、小田原北条氏の本拠となってから、関東支配の拠点として整備された。後、豊臣秀吉との小田原合戦を前に周囲9km.に及ぶ城郭を構築。北条氏滅亡後、徳川家康家臣、大久保氏が城主となった。その後、稲葉氏が城主になるが、明治維新を向かえ、明治3年に小田原城は解体、売却され、大正12年に小田原市へ払い下げられた。・・・と城主が変わる小田原城だが、特に印象に残る歴史場面は豊臣秀吉軍との合戦である。

それにしても豊臣秀吉の戦術はさすがと思う。22万の兵士を繰り出し、北条氏の6万と戦ったのだから勝利も当然だが、頑強な小田原城を開城させるにはそれなりに知恵がいった。それは、小田原方から気付かれないように小田原城側の山の木を伐採せず、大方出来上がった段階で木を伐採し、あたかも一夜にして城が出来上がったかのように見せかけ築城した一夜城「石垣山城」であった。この城で北条氏も「もうこれまで」と敗戦を余儀なくさせられ、早雲、氏綱、氏康、氏政、氏直と五代にわたり続いた北条氏が、秀吉の大群を前に屈した。

小田原城や北条氏の歴史を垣間見ながら天守閣へ登ると、絶景が待っていた。エッサエッサと151段の階段を登ってきた甲斐があった。秀吉が築いた一夜城方面を眺め感無量。遠景に目をやると、東に三浦半島、江の島。北に丹沢。西に箱根。南に真鶴半島、伊豆半島が海の向かうで青く、深く光っていた。歴史の内部をのぞみこみ、海、山の香りを吸ううちに、いったい何処に私は立っているのだろう?と、ふと時代の混ざり合いに笑みたくなった。帰路、小田原の偉人、二宮尊徳翁をお祀りしている二宮尊徳神社をお参りし、清々しい気持ちで春まじかの小田原を後にした。     
        
       梅一輪、咲きました

    あなたからの便りを読み
    心のこもった返事を読み
    梅の花を一緒にみたいと読み
    すぐに飛んでいきたいと読み
    でも、今はいけないと読みました。
    ほら、明るい顔、
    輝く顔には明日への幸せがやってくる
    未来への希望もやってくる
    今日、梅一輪が咲きはじめ
    明日、一輪と春が連なりやってくる

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明治神宮
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ツアーで参拝
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小田原行きの車窓から
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小田原駅で
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小田原城のお堀
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まなび橋
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二の丸隅櫓
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小田原城・馬出し門
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銅門(あかがねもん)
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銅門の二階
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銅門の階上からの眺め
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小田原城天守閣
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天守閣への階段
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常盤木門
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一位大阪城天守閣。二位名古屋城、三位島原城、四位熊本城、五位姫路城、六位小倉城、七位小田原城
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天守閣内の展示物
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いざ出陣・・・
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天守閣からの眺望
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真鶴半島
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水平線に大島
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城址公園内で
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魚のすりつぶしといもの練り合わせ・じねんじょ棒
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本丸茶屋・北条うどん(小田原のかまぼこ、うめぼし入り)
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蝋梅
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紅梅
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水仙
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天守閣前で
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二宮尊徳
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二宮神社本殿
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ビャクシン(小田原市指定天然記念物)
posted by 森 すえ at 12:21| Comment(10) | お出かけ・旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年12月03日

関東周辺をぐるり散策・東大本郷の銀杏並木

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東京の紅葉の時期は過ぎ去りつつあるが、東京大学本郷キャンバスの銀杏はこれからが本番って感じ。それでは今秋の紅葉狩の終わりを東大で楽しもうと思い立つ。地下鉄本郷三丁目で下車し、東大へ向かう道すがらの銀杏を眺めると、ややっ!日の当たるところは黄色、反対側は黄緑と、色模様がはっきりしない。あれれ?東大の銀杏並木はどうだろうかな?と、ちょっぴりワクワク、ソワソワしながら赤門前へ。

赤門前で一呼吸。この朱塗りの赤門は、文政10年(西暦1827年)加賀藩主・前田斎泰に嫁いだ11代将軍・徳川宗斎の息女の溶姫のために建てられた御守殿門であり、重要文化財に指定されている。本郷キャンパスはもともと加賀藩前田家の大名屋敷であり、三四郎池と並んで、赤門も古の面影をそのまま残しており、現在でも門という形で使われている。

東大と言えば赤門、赤門と言えば東大と言われるほど有名な赤門をくぐり構内へ。さあ、銀杏並木を撮ろうと見れば、黄金色が古い建物を覆うように輝いている。ああ〜よかったと、あちこちの銀杏に目を向けながら一軒の店舗へ入る。東京大学キャンパス内には、いくつかの店舗があるが、「究Q室のヨーグルト」と名の店もその一つ。ヨーグルトの売り上げの一部を「教育活動支援」として寄付し、児童の健康に役立てている。私もヨーグルトを食べてみたい〜。

ややっ、鮮やかな黄金色に染まった銀杏並木が目に飛び込んだ。ああ、銀杏よ!私たちの傍らに耀けよ!だってどんなにか期待を持って訪れたことか。青空に広がる銀杏の黄葉、年輪を重ねる大木の黄葉、赤レンガに溶け合う黄葉、すべては秋の光景。何度も眺める風景ながら一向に飽きないのは、黄葉に青春の面影が投影されてるからかもね。

安田講堂の地下にあるレストランはただ今改装中。そこで法科の地下のレストランで「キャンバス定食540円」を。はい、安い昼食に満足しながら三四郎池へと向かった。古のなつかしい香りが今も漂う池に、逆さ紅葉の一葉一葉、池へと落下する光景の輝きに晩秋を感じながら東大を後に。

12月初旬、渋谷文化村シネマで「ロダン」を鑑賞。この映画は「考える人」で名高いオーギュスト・ロダンの没後100年の記念作品だが、「創った。愛した。それが人生だった。」とロダンが語るごとく、恋人カミュ―との人生が基軸だった。お互いに惹かれあい、激しく愛し合いながらも別れていった悲恋物語だったが、ロダンが創り上げた傑作の数々は、この愛と苦悩の日々のなかで生まれたのだった。

印象的な映画であったが、特に最後の映像「バルザック像の周りで日本の子どもたちが遊ぶ」場面が心を豊かにした。実は「ロダン」を観たかった理由がもう一つあった。先日、観た「ル・コルビュジェとアイリーン追憶のビィラ」の映画の余韻が残っていたから。というのは、ル・コルビュジェが設計した上野の国立西洋美術館には、ロダンの彫刻が数多く展示されてるので、西洋美術館とロダンとの関係は?と興味津々だった。調べてみると、国立西洋美術館の展示は主に、川崎造船所の初代社長であった松方幸次郎が、1916年から約10年間に ヨーロッパ各地で収集したコレクションの収蔵分で、その中にロダンの彫刻も含まれていたってことだった。

では、何故に国立西洋美術館に展示されているのかというと、実は、第二次世界大戦中、フランス国内に保管していた松方コレクションの一部がフランス政府に差し押さえられていた。そこで、終戦後、吉田茂首相が返還交渉をした。フランス政府の返還条件は、松方コレクションを展示するための美術館の建設だった。日本政府は美術館の設計を建築家、ル・コルビュジエに依頼し、やがて西洋美術館の誕生へと・・・。

それでは今一度、ロダン彫刻を愛を持って見つめよう〜と「地獄の門」の前に立った。地獄の門の上のほうに座っている小さい「考える人」を間近で見つめ、なるほどと感慨深い。そして「地獄の門」の考える人を原型にして造られた大きなサイズの「考える人」をも観た。細目で観たり、どんぐり目で観たりと、いやはや少し目が回り、私も「考える人」になりそう・・・。

折しも「地獄の門への道―ロダン素描集」も展示中だった。ロダンは「地獄の門」の制作のため、大量のデッサンを手がける中、責苦に喘ぐ死者、空中を跳梁する悪魔など、ロダンの想像力は紙の上で幻想の世界を生み出す。ロダンの生の苦悩と輝きが混然となった「地獄の門」の素描はこうして残されていった。

上野公園の銀杏も黄金色だったが、街中に近づくにつれ、クリスマスツリーの輝く色合いへと移り、木の枝を透かす金色の時も過ぎつつあるようだった。パンダの赤ちゃんのご披露ももうすぐ。らら、上野の森に楽しいクリスマスがやってくる・・・。(クリスマス童話を12月24日、25に掲載します)

        らら、クリスマスイブ
    どんなに楽しくても時は去る
    どんなに悲しくても時は来る
    らら、クリスマスイブは貴方のイブ
    神様が近くでささやかれる夜

    むなしく生きる日々
    人生に疑問を抱く日々
    苦しさだけが感じられる日々
    らら、クリスマスイブは貴方のイブ
    神様が近くでささやかれる夜

    人の命ははかなく、短い
    振り向くと過去が線となり、
    未来は未知数の点のよう
    らら、クリスマスイブは貴方のイブ
    神様が近くでささやかれる夜

    地球にいろんな悲しみがあり
    いろんな楽しさがあり
    いろんな喜びがある
    らら、クリスマスイブは貴方のイブ
    神様が近くでささやかれる夜

    魂の開放に感謝する日
    夢をいっぱいお願いする日
    らら、クリスマスイブはすべてを包む
    神様が近くでささやかれる夜
   

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本郷キャンパスの赤門
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安田講堂

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三四郎池
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キャンパス定食
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映画・ロダン
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国立西洋美術館のロダン作
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地獄の門
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地獄の門の上層部分の考える人
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ロダンの考える人
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地獄の門への道―ロダン素描集展
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地獄の門のマケット(第三構想)
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バルザック習作
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バルザック習作(上部の拡大)

このブロンズ像はパリのラスパイユ大通りに立つ像の習作。公開されたとき「ジャガイモの袋をかぶせた」ようだと嘲笑される。「どうしてあの部屋着がいけないのか?これは幻影を追いかけ狂おしく歩きまわる文豪の着ていたものではないか。」とロダンの失望と憤りは大きかった。ロダンの着想は、生前理解されなかったがやがてロダンの栄誉となった。
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作・勧告
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西洋美術館前庭の彫刻・地獄の門

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2017年11月23日

関東周辺をぐるり散策・代々木公園の紅葉

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先日、代々木公園の散策中、紅葉のきれいさに思わず、まさしく秋の色って胸を打つ。秋半ばに入り、いつの間にか偶然がすばやく様々の秋色の顔をととのえていたが、銀杏もしかり。それではとカメラを抱え公園へと向かう。秋とお別れする前にしっかり秋の風情を知ろう〜。そう、秋の表情は、いつまでも公園でとどまっているわけではないから・・・。

11月18日、NHK前を通りかかるとスペインフェスティバルが開催中。毎年行われるお祭りだが、今年も大勢の人たちが参集し広場を盛り上げている。パエリアやタパスなど本格的なスペイン料理、華やかなフラメンコショーに、スペインに関する雑貨や食材、ワインなどもブースで販売。寒空の下、陽気な国のはじけるリズムがにぎやかに活躍していた。

ひと時を楽しんだ後、代々木公園内に入ると、紅葉の樹木が横つなぎで輝く光景に、これは綺麗と感嘆しながらさらに噴水のある中心部へ。ここらあたりの紅葉はもう過ぎゆき、木の葉が舞い散る光景であったが、遠くの方で木々の輝きを感じる。銀杏だ!黄金色の銀杏だ!園内にある広葉樹はケヤキ1000本、イチョウ200本、モミジ100本など約6種。1300本もの木々が順々に色づき、ただ今最高の秋色。やがて 視野の銀杏も枯れ木となり黄色が消えようとも、今の現実の前ではしっかり輝いている。ほんに、代々木公園は、紅葉散策を1日中楽しめる都心の大公園だと実感。

噴水池と真っ赤なモミジとのコントラストが絶景。落葉のじゅうたんを踏みしめさらに奥地へと入りお花畑を一回りした後、銀杏並木を通りながら渋谷へ。そしてカフェで一杯のコーヒー。店先に飾られたクリスマスツリーを眺めながら、いよいよ12月、クリスマスがやってくると感無量。夢、ゆめ、夢をいっぱい感じる月なのだ。でも、夢って何かな?将来そうありたい希望かな?まあいい、現実離れの甘い考えでも、夢のなかで夢を見たい。

叶えたい夢と希望が交差するならば、雲をつかむような夢でも見つめていたい。ひらひら舞い落ちる木の葉と、クリスマスの飾りに光が射す。木の葉とクリスマス!秋と冬の豪奢な混合に、私の心も寒暖の光が複雑に入り混じる。

11月も芸術の秋を謳歌した。目黒美術館で「日本パステル画事始め」を鑑賞。日本人とパステルの出会いは明治時代に遡る。パステルを深く追求した「竹内鶴之助(1881〜1948)」と「矢崎千代二(1872〜1947)」が、微妙な色彩、陰影の美しさ、多彩な表現の可能性を使いこなし、パステルの普及に尽力。二人の優れた画家の絵、ドガ、バルトンなどの作品から、パステルの魅力と可能性を見出し鑑賞。

三鷹美術ギャラリーでは「桃林会墨彩画展」を鑑賞。スペイン語のイルセ・ララ先生の彼岸花の水墨画と「ミニチュアの世界」を見せて頂いた。先生は、芸術的な才能があるうえに手先も器用で、木、花、人、虫など・・・ミクロのものを創るのがお好き。裸眼1,2の視力である私の目でも見えにくい小さな作品に、うわぁぁ〜すご〜と心から拍手。

渋谷文化村でシネマ「ル・コルビュジェとアイリーン追憶のビィラ」を観る。上野の国立西洋美術館が世界遺産に登録された記憶に新しい近代建築家ル・コルビュジェの実像に迫っていた。彼には生涯で唯一、才能を羨んだ女性、アイリーンがいた。二人の天才建築家の惹かれながらも相克する関係を美しい映像で描いたドラマだった。

N響コンサートで「イワン皇帝」を。東京混声合唱隊、東京少年少女合唱隊、片岡愛之助の語りで、プロコフィエス作品116が演奏されていた。歌舞伎俳優の片岡愛之助さんの声量はさすが!お見事な語りであった。次のコンサートは12月24日、N響コンサートで、ベートウベン「第九」を楽しみながら、クリスマスのクライマックスへと・・・。
          木の葉
      がさがさと踏まれる木の葉
      踏まれても踏まれても足元で舞う
      近くで舞う木の葉に
      遠くへ飛べよと手で追い返す

      木の葉が強風で遠くへ
      そ知らぬ顔で飛んでいく
      遠くで舞う木の葉に
      近くにおいでと手招きする

      木の葉が空中で渦を巻く
      小雨と微風が絡まって
      軽やかな木の葉のアート
      近くで遠くで飛びかい浮遊する

      木の葉がすこし威張る並木道
      枯葉の公園は茶色の世界へと移ろい
      冬眠を促すように
      幻想的な弱光がベンチで揺れる


171107_代々木公園_001_s.jpg公園通りで
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トルコの大時計
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代々木公園への並木道
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NHK
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代々木公園
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スペインフェスタ―
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渋谷・東急デパート前のクリスマスツリー

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イルセ・ララ作品「秋の訪れ」の前で
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ララ・イルセ「ミニチュア―の世界}
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日本・パステル画事始め
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シネマ「ル・コルビュジエとアイリーン」
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N響コンサート「第九」12月24日の演奏

posted by 森 すえ at 08:33| Comment(8) | お出かけ・旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2017年11月14日

関東周辺をぐるり散策・美術館巡り&ダリア展

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10月の秋は雨日が多かった。なんとひと月間のうち21日は降ったという。秋の青空を仰げるのはわずか。嫌になっちゃう〜と言いたいところ。だが、今年の10月は再び来ない、また帰ってこない月日を愛おしみ、雨から心に浮かぶちょっぴり寂しいイメージを、明るい言葉に、行動にしてゆかねば。どんな天候であろうとも、日々のなかで喜びを見出さねば・・・。

10月は結構、美術館巡りを楽しんだ。芸術作品を通して、夢想の内部に入り、感性と溶け合うのに感動する。鮮明に眼の中でまき散らす新しい希望や、半ば忘れられた喜びを、具象化されるのがたまらなく嬉しい。

東郷青児記念・損保ジャパン日本興亜美術館で「生誕120年東郷青児展」を鑑賞。抒情と美のテーマで約230点が展示されていた。見どころは、藤田嗣治と対で制作した百貨店の大装飾画など1930年代作品。激動の時代の画家の多彩な美術作品60点も展示されていたが、私は若かりし頃の東郷青児の油絵にぐっと惹かれた。

「オットー・ネーベル展」をBunkamuraザ・ミュージアムで鑑賞。スイス、ドイツで活躍した画家のオットー・ネーベルは、シャガール、クレーなど同時代の画風を追求し、取り入れながら独自の様式を確立していくプロセスの回顧展であった。絵具を細かく重ね合わせ、重厚性と色合いの輝きを醸す手法に画家の個性を観た。

東京国立博物館で「運慶展」を鑑賞。運慶は日本を代表する仏師。鎌倉幕府と運慶仏の霊験伝説をもとに信仰された関連作品には、運慶の父や息子の展示もあったが、運慶の像には最も動きがあり、気迫のこもった筋肉の動きが腰で止まっていた。ほんに魅了的!鑑賞するというより、人間的な仏さまと出会うという感覚であった。

新国立美術館で「安藤忠雄展」を鑑賞。半世紀に及ぶ挑戦の軌跡を回顧し、未来の展望に迫っていた。安藤忠雄さんは1941年大阪生まれ。独学で建築を学び、1969年より、「都市ゲリラ」として建築設計活動をスタート。常に斬新な建築作品を創作し、1990年以降、環境再生、震災復興など社会活動にも取り組む。会場では「原点、住まい」「光」「余白の時間」「場所を読む」「あるものを生かしてないものを創る」「育てる」という6つのセクションに分かれていたが、「光の教会」などを観るにつけ、安藤さんは空白や空に惹かれる建築家に思えた。

私は何年か前、瀬戸内海の「直島」で安藤忠雄さんの、文化との豊かさと、無限の可能性を追求した建築に、強いインパクトを受けたのを覚えている。安藤忠雄さんは、2009年と14年には、がんの手術も受けられているが、今も国内外を駆けまわり、講師もこなされる。「人々の記憶に残り、あってよかったと思ってもらえるものをつくりたい」と語り、体と好奇心のメンテナンスを心がけ、新たな挑戦へ全力投球をされる姿に、ただ敬服し感動するのみである。

「ゴッホ展・巡り行く日本の夢」を東京都美術館で鑑賞。油彩画やデザイン約40点、同時代の画家の作品や浮世絵など約50点など展示されていた。フィンセント・ファン・ゴッホは、パリ時代からアルル時代の全般に掛け、日本に高い関心を寄せていた。浮世絵や日本に関する文献からさまざまな刺激を受けながら、絵画表現を模索し、浮世絵版画の模写による油彩画を描いた。日本訪問は一度もなかったが、ゴッホにとって日本は創意の源であり、夢の国であった。ゴッホの日本への夢がこんなにも強く、深く巡っていたとは・・・。私は日本人として、感慨はかり知れない大きな喜びを感じる。ゴッホの死後、日本の芸術家や知識人がゴッホに憧れ、墓のある地、オーベル・シュル・オワーズを巡礼していたとか。

「北斎とジャポニスム展」を国立西洋美術館で観る。モネ、ドガ、セザンヌ、ゴーガンなどおなじみの西洋画家の名作220点、北斎の錦絵約40点、版本約70点などが展示されていた。西洋画家が北斎の異文化との出会いによって生み出された芸術の傑作の数々を堪能。北斎の描いた人のポーズ、風景のリズム、自然の魅力、モチィーフなどが西洋画家の画風に強烈に反映されていたのに驚いた。なるほど!北斎が西洋に与えた衝撃はこんなにも大きかったのだ!と北斎の魅力を新たに感じた。

国立西洋美術館を後にし、友人と上野東照宮のぼたん苑へ回った。今年から初めて”秋のダリア展”を開催中というのでカメラを抱えいそいそ。先だって昭和記念公園でダリアの美にうっとりしたばかりだが、ダリヤもところ変われば品も変わってるかもしれない・・・。民家の軒先や庭先を想定した造園つくりに数輪のダリア、鮮やかな傘の下で微笑む大輪を見つめながら苑を回る。「ここのダリアは、ちょっぴりお澄ましして優雅ね、ホント、こんなにもいろいろな種類があるのね、あれれ、すごーく綺麗!」と、友人と話し合う。日本本来の風流が醸す美の雰囲気はやはり良い。

ダリアはメキシコ原産のキク科の植物で、日本には江戸時代に渡来した。牡丹に似ているということで「天竺牡丹」という和名があるが、「ダリア」の名は、スウェーデンの植物学者でリンネの弟子であったアンデシュ・ダール (Anders Dahl) にちなむとある。確かにダリアと牡丹はよく似ているね、と友人とにっこり。カラフルな花色と多様な咲き方をする130種300株のダリアを前に感慨深かった。苑のそばにある上野東照宮にお参り。

上野東照宮は徳川家康を祀る神社。牡丹が有名で冬と春に「ぼたん祭」が行われている。春、牡丹を鑑賞したので、秋のダリアをも観れて本当に良かった。宮内で写真をパチパチ撮っていると、お参りを済ませたメキシコ青年が、「お二人のツーショットを撮りましょうか?」とにっこり。そして一言二言の楽しい会話。秋のこの日、メキシコ原産のダリアと、若きメキシコ人に出会えて本当によかった。それに・・・ラッキーなことに、限定付きのダリアの押し印された御朱印もいただけたし・・・、おお、おお、この喜びよ!と、私は瞳の奥で歓声をあげていた。
          瞬間々々
          ダリアのあなたは静かに
         わたしを見つめている
         わたしの夢も願いも
         すべて見わたしている

         煩悩の苦しみ
         燃える憧れ
         何かに心が焼きつけられ
         わたしの魂が開けられ
         ほほえみつつ何かが消えいるのを
         ダリアのあなたは見つめている

         陽光がダリアの輪へと動くとき
        わたしの 内なる耀きも揺れうごく
    純粋な矛盾と喜びを感じつつ   
         ゆったりと深呼吸し
         ひざまずき
        伏し目がちに見るわたしを
         ダリアのあなたは見つめている

171104_上野公園_002_s.jpg上野公園
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上野東照宮
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ぼたん苑
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願い事のメッセージ板
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苑からの五重塔
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東照宮内で
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ダリアの押し印付きの御朱印
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メキシコの青年と
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上野公園で
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オットー・ネーベル展
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東郷青児生誕100年展
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運慶展
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運慶展
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安藤忠雄展
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ゴッホ展
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北斎とジャポ二スム展
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posted by 森 すえ at 04:02| Comment(6) | お出かけ・旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする