2014年07月24日

東北の旅(その2)月山へ

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3日目、晴れ模様。いよいよ山形県の「月山」へと出発。この鳴子温泉は宮城県にあるので、再び最上川を眺めながら山形へ、山形へと向かう。南陽町に大雨被害があったらしく最上川も濁流。さて、天気はどうかな〜と空を見上げると、なんと再び雨が。この地域だけに降る「私雨」かもしれないが、旅仲間の顔も曇りがち。それでも素早く気を取り直し、一期一会の素晴らしい出会いを求めんとにっこり。そう、かがやく山へ行くのだから…

世界でも有数の豪雪地帯である月山は高山植物の宝庫だが、八合目にある「弥陀ヶ原湿原」には、美しい景色が広がり、今の時期、百数十種類の高山植物で埋めつくされている。実は、山形には何度か訪れている。その度、車中から白く輝く月山を眺めては、いつかいつか登ってみたいと思っていた。それほど美しい山と、強烈な印象を受けていた。やっと実現!

今回の旅で、弥陀ヶ原湿原の遊歩道から、湿性植物が咲き誇る様子を観察したり、池にイネのようにたっているワタスゲやミヤマホタルイをみつめたりできるのが嬉しい。

弥陀ヶ原湿原には、いたるところに点在する小さな池を「池とう」と言われ、泥炭地帯にできる特殊な池。その形はさまざまでよく見ると、どれも風の方向に深く入り込んでいる。これは激しい風のために、風下のほうが、波に削りとられるからだが、形は年々少しずつ変化するらしい。確かに宝石をちりばめたようにあちらこちらに池がある。 

又、この付近の池には、「オゼコウホネ」という珍しい植物が生えている。これは氷河時代の生き残りで、今のところ尾瀬ヶ原とここの二か所しか知られていないそう。今から、数十万年前、地球の大半が氷で覆われて寒かった時代には、平地にもいっぱい生えていたものだが、だんだん暖かくなるにつれ平地にも住めなくり、寒い高山の上だけに生き残ったってこと。弥陀ヶ原湿原はまさにオゼコウホネのとって最後の安住地なのかも。開花の時期はもう少し先だが、古代の雰囲気はばっちり。 

ふたたび陽がさす。旅人の肩に重かった雲が空高く引き上げられ、長い雨ののちの午後、新しい時がよみがえる。さあ、輝く弥陀ケ原湿原の中へもぐりこもう〜。
春から秋にかけて美しい花をつける植物が多いのがわかる。しかも絶えることがないのは、種類が多いのと、地形が変化に富んでいるからだろう。滴るような清々しい池、花、緑の木々に迎えられ、日常のストレスが解けてなくなるようなフレッシュ感に包まれる。まさに湿原には心身を癒す不思議な力が潜む。

さやさやと吹く風、葉っぱがこすれあう音がかすかに聞こえる。そう、風情ある木道を五感を研ぎ澄ませ、森の力を心と体で享受しながらぐるりと回り・・・、最後に近づいたときミズバショウとばったり出会う。うおぉぉ清々しい花よ!雪解け水にさらさら揺れながら咲いている。 

今回の旅はわずか二泊三日だったが、実に多彩な自然と温泉を楽しんだ。そうそ、台風、雨、風曇り、靄、きり・・いろんなお天気さまも登場したが、そこでまた命がはぐくまれ、新しい生命へと立ち帰る植物に気づいたことも多々あり。さあ、旅もおわり。那須塩原駅から新幹線に乗ろう〜。天空の楽園で頂いた「元気」が旅の土産。はい、山形牛弁も忘れません・・・。

(追記、花の名がよくわかりませんのでご教示いただければ嬉しいです。)

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最上川・白糸の滝をバックに

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月山・弥陀ヶ原湿原

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月山

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ニツコウキスゲ

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オゼミズギク

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ヨツバシオヶガマ

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ウラジオヨウラク

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ミヤマホタルイ

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ワタスゲ

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イワカガミ

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ハクサンチドリ

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ミヤマホタルイ

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オゼコウホネ

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2014年07月21日

東北への旅(その1)浄土平〜蔵王〜鳥海山へ

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沖縄を通過した台風が九州方面に近づいた7月10日、私は東北への旅に出る。曇り、雨、風では快適な旅日和りとは言えないが、ツアーだから自由がきかない。まあ、雨を背負って川を渡り、山を登り、草原で小さな喜びを見つけよう〜。
振り出しは東京駅。出発した新幹線は約1時間で那須塩原駅に到着。そこで観光バスのお出迎えを受け、曇り空の中「浄土平」へ。 

浄土平は、福島県の磐梯・吾妻地域にある標高1600mのところ。火山噴火により生成された火山高原と、オオシラビソを主とする原生林が広がるが、高山植物群落や針葉樹林湿原などもあり、自然探索路が整備されている。そう、手軽に高山の自然を楽しむことできる。だが・・・曇り空に靄がかりはっきりしない。時おり、日光は私たちに快く微笑んではくれるが、すぐに雨。あれ〜雨と、雨は私たちを驚かす。 

浄土平は昔から信仰の山として栄えていた。山伏修行のため、麓から駆け道を歩いてきた登拝者にとって、花々に満ちた平坦な地「浄土平」は極楽浄土のように思えただろう。
 さあ、元気よく浄土平を歩こう〜。駐車場前からの階段を10分程上ると、吾妻小富士の火口を眺めることもできるが、靄がかかっては展望も良くなかろう〜と、ビジターセンターに隣接する湿原地帯へ。1週約1kの木道を歩き出す・・・。

樹木に囲まれた湿原には、ワタスゲ、エゾオヤマリンドウ、ガンコウラン、モウセンゴケなどが自生している。濡れた木道に人が行きかいじっくり観察できないが、そこは日ごろから渋谷の雑踏になれた都会人の身軽さ。花を求めて嬉々と歩く。しかし・・やっと見つけたノカンゾウに魅入り、ついに帽子を湿原へ落とす。うわぁ〜どうしょう。慌ててビジターセンタへ・・・SOS 

さあ、次なるところへGO-!!
標高1600mの天空の道路磐梯吾妻スカイラインを走行し蔵王駒草平へ。駒草平では展望もよく、蔵王連峰から湧き出た水が流れ落ちる「不帰の滝(かえらずのたき)」や「振子滝」が臨める。御釜から流れ出る水が溶岩台地の上を流れ、岩肌から一気に落獏する光景に圧巻。ラッキー!!ここはコマクサの花の群生地。さあ見つけよう〜ときょろきょろ。と言うのもさほど群生はしていない。でも、ありました、見つけました!!絵のような駒草平の岩陰に辛抱強く可憐に咲いていました。おお、可憐! 

蔵王の御釜が臨める展望台に到着。釜状なので御釜と言われ、湖面はエメラルグリーンの水をたたえ、荒々しい火口壁と対比し神秘的な雰囲気で有名。冬の樹氷とこの御釜が蔵王の象徴とされるが、うぃぃ〜靄に包まれまったく見えない。いやはや残念!
その夜、標高880mにある蔵王温泉に宿泊。古くから皮膚病に高い効果があるとされる温泉につかり、曇り空でもしっかり日焼けした肌に潤いを・・・。 

翌日、鳥海山麓へ。秋田・山形両県にまたがる鳥海山は独立峰で、古くから田の神・山の神として崇拝されている。ブナの原生林が広がる山麓一帯、至る所に美しき水がわき、約26ヘクタールの湿原を形成している。湿原は天然記念物にもなっている。

鳥海山の伏流水が岩の隙間から流れ出ている「元滝伏流水」は、高さ5m、幅30m程度の小さな滝であるが神秘的。豊かで冷たい伏流水が絶えず湧き出し、外気との温暖差から周囲は霧に包まれる。斜面に張りついたコケの深い緑と、ほとばしる水の白とのコントラストも美しい。そう、誰しもが足を止めたくなる景観である。 

少し離れた位置にある「獅子ガ鼻湿原」へ。ここもブナの宝庫地で、樹齢何百年のブナが、悠久の時を刻み光っている。遊歩道を歩いて「あがりこ大王」へと。樹齢300年、幹回り7,62mと他のブナを圧倒する「あがりこ大王」は森の象徴的存在。独特な樹形をしている原因は、江戸末期から昭和時代まで続いていた炭焼きにある。炭焼きのために枝を伐採していたが、その枝から芽をだし、成長し、独自の樹形になったそう。重鎮に坐するブナを眺め、その生命力の強さに感動する。 

その夜の宿は、宮城県北部の鳴子温泉郷で。温泉でまったりした後、野菜中心とした伝統の食事ににっこり。アスパラ豆腐、北寄サラダ、豚すき煮鍋、穴子天ぷら、蟹釜飯、あさりみそしる、ずんだぷりん・・・繊細な味わいの料理に満足。そして朝。よい目覚めの朝を迎えることに・・・。

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浄土平

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マルバシモツケ

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アカモコ

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シラタマノキ

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モウセンゴケ

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ノカンソウ

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蔵王駒草平

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コマクサ

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サンカヨウ

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不帰の滝(かえらずのたき)

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振子滝

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ハクサンチドリ

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蔵王。御釜の前で

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鳥海山の元滝川

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鳥海山・元滝伏流水

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トラノオ

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エゾアジサイ

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鳥海山・獅子ガ鼻湿原・ブナの木

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燭台

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あがりこ大王

(次回の更新は7月24日の予定です)

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2014年07月18日

富士山周辺をぐるりと散策

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六月中旬、2週間ばかり富士山麓に滞在したが、雨日が多かった。梅雨時ゆえ仕方がないが、時おり、富士山の上空をひとすじの暗い亀裂が走り、雲がゆく・・・。そんな光景を眺めているのは少しつらい。果てしない曇り空に、両手を差し出しながら、ぼちぼち富士山が見たいんだけど・・・って言いたくなる。

そんなある朝、なんと富士山が笑っている。陽をあびながら「お待たせしまった」ってささやいている。おお、ありがたい。早速でかけよう〜と河口湖を一回り。う〜ん、やはり富士山が見えるっていいね。ゆれ動く一本の桜の枝越しから、絵のような富士山にうっとり。しばし眺めた後、「母の白滝」へハイキング。富士山への巡礼者がみそぎをした清めの聖地ゆえ、今なお神秘的な雰囲気が漂う。それにマイナスイオンがいっぱい!

さあ、お気に入りのレストランでハンバーグを頂こう。湖畔で昼食タイムを楽しめるっていいね!!

次の日も晴れ。それでは甲府へダッシュし、山梨県立文学館で開催中の「村岡花子展」へ行こう〜ってことに。
村岡花子さんは、NHKの朝ドラ「花子とアン」のモデルとされるので興味深々。 甲府市に生まれ、ミッション系の女学院に学んで深い教養を身に着けた花子さんは、明治・大正・昭和の時代を生き、子供たち・少女たちのため、夢にあふれた童話や翻訳小説を世に送り出している。代表作「赤毛のアン」シリーズは、刊行から60年以上を経た今日もなお、多くの読者に愛されている。なんと素晴らしいこと!!花子さんの生き方や、赤毛のアン物語から、幸福になる方法がわかるかも。幸せの原型がわかるかも。美しい文学の世界で軌跡を探してみたいなぁ〜。

特別コーナでは、花子の友人で歌人の柳原白蓮の直筆の原稿、花子の原稿、書簡、雑誌、写真などの資料が展示されている。 美術館で「生誕200年ミレー展」を鑑賞。ミレーは農民の労働の様子を見つめ、宗教性をもたたえた絵を描いているが、ハルビン村の自然豊かな制作環境のもと、自然に対する畏敬、身近なものへの慈愛がミレー作品の根幹とされる。そう、知らず知らずじっと観ていたくなる絵画ばかり。

文学館も美術館も、山梨芸術の森公園内にあるので、ぐるりと散策。バラ園、こだま広場、枯山水、ふみの池など見やりながら、芸術の香りを楽しむ。

富士山ろくに滞在中、いろんなことをしたが、卓球もその一つ。7か月ぶりの参加だったが、なかなかいい感じでスマッシュできる。うん、まだまだ腕は伸びるかも知れぬって内心ホクホク。南アルプスで「さくらんぼ畑」を営んでおられる仲間の一人から「さくらんぼ」をたくさんいただく。程よい甘さの新鮮なさくらんぼ!!・・・こうしていろんな幸せを頂きながら、楽しい空間を仲間と分かち合えたことが嬉しい。

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河口湖

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精進湖

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鳴沢村から

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母の白滝の展望台から

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母の白滝

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母の白滝の上層部にある滝

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母の白滝・アサギマダラ

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浅間神社の鳥居前の茶屋

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カチカチ山の頂で

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河口湖湖畔のレストラン

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山梨県立文学館前

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山梨県立美術館

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山梨芸術の森公園

(次回の更新は7月21日の予定です)

posted by 森 すえ at 04:47| Comment(14) | TrackBack(0) | お出かけ・旅 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする